【フローチャートで確認】お盆明けの子どもの様子|要注意のサイン
帰省や墓参りでにぎやかだったお盆が過ぎ、家の中が急に静かになる。鹿児島でも、そんな数日を迎えているご家庭が多いのではないでしょうか。
実はこのお盆明けからの二週間ほどが、一年のなかでもお子さんのサインがもっとも表に出やすい時期です。夏休みはまだ続いているのに、カレンダーの残りは目に見えて減っていく。二学期の始まりが「まだ先のこと」から「もうすぐのこと」に変わる、その切り替わりの時期だからです。
この記事では、お盆明けに見えやすいサインを小学生・中学生に分けて整理し、あわせて「これなら安心して見ていていい」というサインもお伝えします。記事の後半には、いくつかの質問に答えるだけでお子さんの様子を整理できるフローチャートもご用意しました。無料で、登録も必要ありません。
目次
- なぜ、お盆明けなのか
- 小学生に出やすいサイン——体と行動に表れる
- 中学生に出やすいサイン——静けさと「準備の止まり」
- 「元気すぎる」ことも、見ておきたい
- 逆に、安心して見ていてよいサイン
- 【無料】フローチャートで、お子さんの様子を整理してみませんか
- 気づいたときの、最初の一手
- 鹿児島で、二学期を迎える準備を
なぜ、お盆明けなのか
過去約40年間の統計を日別に集計した平成27年版の自殺対策白書によると、18歳以下の自殺者数がもっとも多い日は9月1日でした。8月前半は日に30〜40人程度で推移していたものが、8月後半にかけて増えていき、8月31日、そして9月1日にピークを迎えます。文部科学省も長期休業明けにこの傾向があることを繰り返し示し、休み中の家庭での見守りと、気づいた変化を学校に相談することを保護者に呼びかけています。
不登校の子どもの数も増え続けています。文部科学省の令和6年度の調査では、小中学校の不登校児童生徒は35万3,970人と過去最多になりました。ただ、同じ調査で新たに不登校になった子どもの数は9年ぶりに減っています。早い段階で気づき、手当てができれば、流れは変えられるということでもあります。
小学生に出やすいサイン——体と行動に表れる
小学生、とくに低学年ほど、不安は言葉ではなく体と行動に出ます。朝や食事の前後にお腹が痛いと言う、頭が痛いと訴える、気持ちが悪いと横になる。そうした不調が午前中に強く、午後になると軽くなるのが特徴です。
行動面では、急に親のそばを離れたがらなくなる、寝つけない・夜中に目を覚ます、下のきょうだいに強く当たる、といった変化が出ます。「学校いつから?」と何度も確かめるのも、確認したいのではなく不安を口に出しているサインです。
高学年になると、友だち関係の話題を避ける、宿題に手がつかない、二学期の持ち物の準備が進まない、といった形で表れることが増えます。
中学生に出やすいサイン——静けさと「準備の止まり」
中学生の場合、変化はむしろ静けさとして現れます。話しかけても「別に」「大丈夫」で終わる、部活や登校日を渋る、スマートフォンを見ている時間は長いのに友だちとのやりとりは減っている。生活リズムでは、夜型が「たまに」から「毎日」に固定してしまうのが一つの目安です。
朝どうしても起きられない、立ちくらみがする、午前中は頭痛や腹痛でつらいのに午後には回復する——この組み合わせが続くときは、起立性調節障害の可能性があります。自律神経の働きの不調で、小学校高学年から16歳ごろに多く見られます。怠けや気持ちの問題ではなく体の不調ですので、朝起きられないことを責めないことが出発点になり、必要なら小児科などで相談できます。
「元気すぎる」ことも、見ておきたい
現場で子どもたちを見ていると、夏休み前や休みのあいだは、むしろテンションが上がって元気になる子が多くいます。学校から離れて、いちばん安心して過ごせる時期だからです。
ただ、その高揚が大きいほど、二学期が始まったときの落差も大きくなります。ですから見ていただきたいのは「元気かどうか」よりも、お盆の前後で落差があるかどうかです。急に静かになった、逆に妙にはしゃいでいる。振れ幅そのものが、二学期を意識し始めたサインであることがあります。
逆に、安心して見ていてよいサイン
ここまで「要注意」の話を続けてきましたが、同じくらい知っておいていただきたいのが、大丈夫なときのサインです。心配な様子ばかりを探していると、保護者の方のほうが先に疲れてしまいます。
いちばん確かなのは、眠れているか、食べられているかです。子どもの心の状態は、睡眠・食欲・体重といった土台に最初に表れます。日中ぼんやりしていても、夜きちんと眠れて、ごはんが食べられているなら、土台は崩れていません。
次に見ていただきたいのが、用件以外の会話があるかどうかです。「お風呂入った?」への返事ではなく、ゲームやテレビの、どうでもいい話。雑談ができるのは、それだけ余力がある証拠です。同じ意味で「ひまだ」「退屈」という言葉も良いサインで、退屈というのは、余力がなければ感じられない感情です。
来週から先の話が出るかも目安になります。「二学期の給食なんだろう」「あの子どうしてるかな」。未来のことを口にできるのは、時間が前に進んでいる感覚が保たれているということです。自分から教科書を開いてみる、学校の進み具合を気にする、といった様子も、気持ちが外に向き始めた合図だと言われています。
意外に思われるかもしれませんが、「行きたくない」と言葉にできていること自体も、良いサインです。言えずに黙っている状態より、ずっと健康です。訴えが出てきたときは、悪くなったのではなく、話してもいい相手だと思ってもらえた、と受け取ってください。
学年で言えば、小学生は体の訴えが減ってきょうだいと普通に遊べていること、中学生は無言でもリビングに出てくること、軽口や皮肉が出ることあたりが目安です。中学生の回復は、明るさよりも同じ空間にいられるかどうかで見るほうが正確です。
ひとつだけ気をつけたいのは、こうしたサインが見えても、すぐに登校できる時期とは限らないということです。次に歩き出すためのエネルギーが戻ってきた段階なので、ここで「じゃあ行けるね」と背中を押すと、かえって戻ってしまうことがあります。回復のサインは、急がせる合図ではなく、待っていて大丈夫という合図です。
【無料】フローチャートで、お子さんの様子を整理してみませんか
ここまで読んで、「うちの子はどうだろう」と思われた方も多いと思います。とはいえ、気になる様子がいくつも並んでいると、かえって何から見ればいいのか分からなくなるものです。
そこで、お子さんの今の様子を、質問に答えていくだけで整理できるフローチャートをつくりました。小学生・中学生で道が分かれ、体の不調、生活リズム、睡眠と食欲、気持ちの落差といった順に、いくつかの質問に答えていただくと、今の状態に合わせた見方と、最初にできることが表示されます。
行き着く先は「要注意」だけではありません。「今は安心して見守っていて大丈夫」という結果もあります。心配な様子ばかりを探していると、保護者の方のほうが先に疲れてしまいますから、そこも合わせて確かめていただけるようにしました。
スマートフォンから1〜2分でできます。登録も入力も必要ありません。
気づいたときの、最初の一手
こうした様子が見えたとき、いちばん避けたいのは問い詰めることと、「行くのか行かないのか」を今この場で決めさせることです。子どもの側もまだ自分の状態を説明できません。
まずは生活のリズムを、一気にではなく戻していきます。起床時刻を1日15分から30分ずつ早めるくらいの幅で十分です。そのうえで、「二学期どうする?」ではなく「最近、なんか疲れてない?」と、学校から少し離れたところから声をかけてみてください。
そして、「行きたくない」という言葉が出たときは、甘えではなく、状況がその子の容量を超えているという知らせだと受け取ってあげてください。困っているのは子ども自身ではなく、子どもが置かれている状況のほうです。担任の先生やスクールカウンセラー、かかりつけの小児科など、家庭の外にも相談できる先があります。夜間や休日でも、文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」(0120-0-78310)に無料で相談できます。
「これはうちの子にも当てはまるだろうか」の段階でも、お聞きします。
無料で相談する鹿児島で、二学期を迎える準備を
鹿児島の学校は、学校ごとに差はありますが、8月末から9月初めにかけて二学期が始まります。残りの時間で完璧に立て直す必要はありません。この2週間で整えておきたいのは、勉強の進み具合よりも、朝起きられるかどうかと、家の中で安心して過ごせているかどうかです。
不登校・発達障害専門家庭教師ステップでは、鹿児島県内では対面で、県外の方にはオンラインで、二学期のスタートに向けたご相談をお受けしています。「これはうちの子にも当てはまるのだろうか」という段階でも構いません。気になる様子が見えている今のうちに、一度お話を聞かせてください。
鹿児島県内は対面で、県外の方はオンラインで。
二学期のスタートに向けたご相談をお受けしています。
出典
- 内閣府「平成27年版 自殺対策白書」(過去約40年間の厚生労働省「人口動態調査」調査票からの独自集計・日別自殺者数)
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
- 文部科学省「児童生徒の自殺予防に係る取組について(通知)」
- 文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」
- 起立性調節障害に関する小児科・専門医療機関の解説
- 埼玉県立精神医療センター「子どものこころの健康を支えるために」
- 不登校の回復期のサインに関する解説
カテゴリー: 不登校について
投稿日:2026年08月14日